土地区画整理
地域に住んでいる方々が、自身の地域が土地区画整理の対象地域であることによって、土地区画整理という公的事業の存在を知った方も多いのではないでしょうか。
土地区画整理は、住みやすい街を作るために行われる公的事業の一部です。
具体的には、道路や公園、下水道などの公共施設を新たに設置するためには、土地所有者が自身の土地を提供し、土地を再分配する必要があります。
例えば、住宅が密集する地域に公園や道路を設ける場合、当然ながらそれらの施設を建設するためには土地が必要です。
しかし、既存の土地だけではスペースが足りないため、各土地所有者が自身の土地を提供することで、新たな施設に充てるスペースを確保し、整備を進めることができます。
このとき、提供される土地を「減歩」と呼び、区画整理後の個々の宅地を「換地」と言います。
換地先では、現在の土地（従前地）に対する所有権や地上権、永小作権、賃借権などは区画整理後に換地先へ移行します。
また、計画の段階では仮換地が決定し、従前地は使用できなくなります。
具体的な換地の決定基準は後述する「土地区画整理の評価基準」で詳しく説明されます。
参考ページ：土地 区画 整理 と は何をするものなの？基準地価や所有地への影響もあり！
土地区画整理は、土地所有者の大切な財産である土地を分け合って新しい施設を建てる重要な活動ですので、慎重に実施されます。
行政機関や地方公共団体、または区画整理会社が主に実施することが一般的ですが、個人でも実施することが可能です。
また、地域の住民からの提案によって土地区画整理が行われることもあります。
土地区画整理の目的と方法
土地区画整理は、生活の不便を解消するために、個人または共同で実施される場合があります。
例えば、近隣に公園がなくて子どもの遊び場が不足している場合や、道路が狭くて安全性が気になる場合です。
個人で行う場合は、土地所有者や同意を得た人が個々に施工を行います。
また、共同で行う場合は、地域の住民が集まり、自治組織を作り、計画を策定し、土地を提供することで実施されます。
公共施設としての道路や公園を整備するためには、土地を再分配し、必要なスペースを確保する必要があります。
これにより、集落全体の利便性と生活環境の向上が図られます。
当然ながら、土地区画整理の実施には計画段階から施工まで、細かな手続きと調整が必要であり、土地所有者や住民の合意を得ながら進めることが重要です。